HOME » マネジメント能力を高める/組織をマネジメントする » 人前で話す恐怖
会議の席では、全員がまんべんなく発言するわけではありません。
決められたシナリオに沿って発言することはあるでしょう。しかし、その場で思ったことや、考えたこと、誰かの発言に対する質問や意見を、誰でもが言うわけではありません。
講演で、相手の話を聞くことの大切さについて話していると、ある経営者から、
「確かに聞き上手の話はわかりますが、それよりも自分の意見を言える人材の育成が大事なんじゃないでしょうか」
という質問がありました。彼に、
「会議の席で、話す人は限られますか」
と聞いたところ、そうだという答えが返ってきたので続けて質問をしました。
「何か意見を言う妨げになるものは考えられますか?」
「上司が部下の話をきちんと聞かないという問題もあると思うけど、それだけではない」
「他には?」
「自分の意見をどう扱われるか、どう評価されるか、それを怖がっているのかもしれない
いずれにしても、部下が黙ってしまえば、上司は無力になります。「思ったことをはっきり言えよ」 「言わなきゃわからない」 確かに部下も、頭ではわかるのですが、体がついていかない。
「なぜ自分の意見を言わないのか」についてリサーチをしたことがあります。そこで出た答えは次のようなものでした。
- 自分の意見に自信がない
- 業績を上げていないのに、意見だけ言えばそれをなじられる
- うまく言葉にできない
- 変なことを言って浮きたくない
- 他の人が同じ意見を言ってしまった
- 最初から求められる答えが決まっている
- 上司の意に沿わないことを言ったら、責められる
- 提案すれば、お前がそれをやれと言われる
- 言っても無駄
- 話すことに慣れていない
人にとって、死ぬ次にこわいのは、人前で話すことだと言われています。
しかし、話すことに慣れている者だけが発言していたのでは、組織は活性化しません。一人ひとりの内側にある知識や経験を引き出して、それを活用することが必要です。
どうしたら部下は話せるようになるか、またどのような環境を用意すべきかについて、上司は考えなければなりません。
出典:伊藤守「部長講座」日経産業新聞
自分が話す能力、人に話をさせる能力は、コーチングスキルのトレーニングによって上げることができます。

